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ラストチルドレン
第5章 絶望の果てに・失った光


「落ち着こう、叫んでもしゃあない。今辛いのは達巳や!彼女なら分かるやろ!!」

「ふ…ん…だって達巳が会おうって!だからここに来たのに…なんで?」

「俺も楓ちゃんに会うつもりやった。今日達巳が楓ちゃんと話し合いするって聞いて立ち会うはずやったんや!それがこんなことになってしまって。ごめん。俺のせいや。俺がちゃんと達巳の傍におれば…」

今にも泣きだしてしまいそうな男性を見て、また胸が締め付けられた。

それから、鉄骨は重機で引き揚げられていき、救急隊員が達巳ともう一人の作業員を運び出そうとしていた。

あたしは再度、近づこうとしたが男性に抱きしめられ視界を遮られた。

「見るな…俺たちも病院に行こう。送ってくから」

達巳は今どんな状態なんだろう。そんなこと考えなくても分かるけど。

無傷じゃなないのは分かってるけど。

せめて命だけは……。

助けて下さい神様…。





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