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ラストチルドレン
第7章 ラストチルドレン


「あ、でもだからって俺の時間返せとか言わないからね?そこまでダサくなりたくないし。そりゃ…一番は付き合ってくれたら嬉しいけど…まぁ俺の事は気にすんな!」

発言して、自分が気を使わせたかもと慌てる様は可愛い。

この長い時間の間で翼くんの色んな顔を見てきた。

あたしの心にも少なからず彼は侵食してきている。

でも、それがイコール好きなのかは分からない。

友達として、なのか恋愛としてなのか。

運ばれたオムライスを食べながら迫りくる対面の時にじわりと緊張が走る。

何年ぶりだろうか。

達巳は、あたしのことを覚えているだろうか。

それとも遅いよって、怒ってくれる?

ミートソースを口の端につけながら、悲しそうに見つめる翼くんを見てあたしがどんな顔をしていたか容易く想像できてしまって慌てて翼くんの口をナプキンで拭いた。

「子供みたい…」

「うるせーよ…」

おいしいと有名なお店の味は分からなかった。

そのあとも、黙々と食べ続けたから。

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