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ラストチルドレン
第7章 ラストチルドレン

男ってホント身勝手。
いつも口だけ。
あたしを守ると言ったその腕も
あたしを好きだと囁いた大好きな声も
ずっと見られると思っていた達巳の隣に座って見る景色も
達巳の少し高い体温も
このお墓を見ると、全部無いんだと逃げてきた現実があたしを襲う。
何度思っただろう。
これが夢ならと。
いつか冷めるのなら今は必死に耐えようと思えるのに。
終わりのない悪夢はずっとあの日から続いている。
達巳を思い出して笑える日が来るのかな?
今は泣いてばかりだけど、いつか…
そんな日が来た時、達巳は寂しいと拗ねるのかな?
拗ねるなら化けて出てきてよ。
翼君に言われっぱなしでいいの?
ねぇ、答えてよ達巳。

