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ラストチルドレン
第1章 拾われた体・あたしの気持ち

黒のスーツをカッコ良く着こなす大人の男。
名前はカズだと名乗った。
「兄ちゃんに頼みたい仕事なぁ。配送なんよ」
「配送?」
「コレ、届けて欲しいんや。中身は言われんのやけど報酬はコレで。どうや?悪い話じゃないやろ?」
テーブルに乱暴に置かれたお金は多分十万程。
諭吉の目が大量にこちらを見ている。
「こんなに貰えるんですか?」
驚きと同時に、危機感を感じた。
ヤバイ仕事だろうなって。
「俺が渡しに行くと面倒やからな。頼まれてくれるか?」
どうする?十万は魅力的だが、俺が捕まったりはしないだろうか。
どう考えても箱の中身は怪しい。
手渡ししなければならないモノ。例えばピストルとか薬とか。
悩んでいる俺に、瞳が笑う。
いつの間にか、カズさんの隣に座っていた。
「達巳君、紹介したあたしの顔に泥塗らんといてよ。簡単な仕事やろ?普通のバイトの給料より高いやろ?」
「そうやけど……」
「チキンやなぁ。ええか、兄ちゃん。世の中綺麗事ばかりじゃ生きていけん。自分で稼ぐのには限界がある。これはチャンスや。今回の頑張り次第で、俺は兄ちゃんを雇うつもりや。毎回これくらい給料出したるわ」
毎回、十万。
必死に汗水垂らして働いたバイトの給料はせいぜい六万。
それが、運ぶだけで十万。
喉から手が出るほど欲しい金額だ。
名前はカズだと名乗った。
「兄ちゃんに頼みたい仕事なぁ。配送なんよ」
「配送?」
「コレ、届けて欲しいんや。中身は言われんのやけど報酬はコレで。どうや?悪い話じゃないやろ?」
テーブルに乱暴に置かれたお金は多分十万程。
諭吉の目が大量にこちらを見ている。
「こんなに貰えるんですか?」
驚きと同時に、危機感を感じた。
ヤバイ仕事だろうなって。
「俺が渡しに行くと面倒やからな。頼まれてくれるか?」
どうする?十万は魅力的だが、俺が捕まったりはしないだろうか。
どう考えても箱の中身は怪しい。
手渡ししなければならないモノ。例えばピストルとか薬とか。
悩んでいる俺に、瞳が笑う。
いつの間にか、カズさんの隣に座っていた。
「達巳君、紹介したあたしの顔に泥塗らんといてよ。簡単な仕事やろ?普通のバイトの給料より高いやろ?」
「そうやけど……」
「チキンやなぁ。ええか、兄ちゃん。世の中綺麗事ばかりじゃ生きていけん。自分で稼ぐのには限界がある。これはチャンスや。今回の頑張り次第で、俺は兄ちゃんを雇うつもりや。毎回これくらい給料出したるわ」
毎回、十万。
必死に汗水垂らして働いたバイトの給料はせいぜい六万。
それが、運ぶだけで十万。
喉から手が出るほど欲しい金額だ。

