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ラストチルドレン
第2章 捨てられた子供・気付かない親心

「うわー…明日雨降るわ~」
「は!?なんやそれ」
「珍しいこともあるんやね。去年の夏は誘っても携帯の電源切ってあって音信不通やったのに」
そう、あれは摩耶とあたしと、クラスの男子数人で海に行こうって話になって、達巳を誘えと周りから言われて達巳に初めて電話した日だった。
お互いに番号もメルアドも交換していたけれど、毎日学校で会うからと連絡はしたことがなかった。
だから、初めて達巳の電話番号を表示して少しだけドキドキしながらかけたのに…。
---おかけになった番号は電波の届かない場所に居るか電源が入っていない為、かかりません。
無機質な音声が流れて、達巳の声は聞こえなかった。
周りの皆も、その日から集まる度に電話をしたけれど、結果は同じ。
とうとう夏休みの間、ずっと達巳に繋がることはなかった。
「あたしたち、達巳が海外旅行にでも行ってるんやないかって思って、新学期の日に詰め寄ったね~なつかしっ」
「あん時は、びっくりしたわ。海外旅行なんて、どこにそんな金あるんやってな。バイトばっかりしてたから携帯の充電なんてする暇なかったんよ」
「だから明日雨降るわ。達巳のせいで」
嬉しいのに素直に言えないのは、達巳との間に距離が出来ていたせいか、ただあたしが天の邪鬼なのか。
「もう~いい。楓は行きたくないんやな?」
「違う!行きたいし!」
焦って力んで返事したら、達巳は爆笑していた。
「は!?なんやそれ」
「珍しいこともあるんやね。去年の夏は誘っても携帯の電源切ってあって音信不通やったのに」
そう、あれは摩耶とあたしと、クラスの男子数人で海に行こうって話になって、達巳を誘えと周りから言われて達巳に初めて電話した日だった。
お互いに番号もメルアドも交換していたけれど、毎日学校で会うからと連絡はしたことがなかった。
だから、初めて達巳の電話番号を表示して少しだけドキドキしながらかけたのに…。
---おかけになった番号は電波の届かない場所に居るか電源が入っていない為、かかりません。
無機質な音声が流れて、達巳の声は聞こえなかった。
周りの皆も、その日から集まる度に電話をしたけれど、結果は同じ。
とうとう夏休みの間、ずっと達巳に繋がることはなかった。
「あたしたち、達巳が海外旅行にでも行ってるんやないかって思って、新学期の日に詰め寄ったね~なつかしっ」
「あん時は、びっくりしたわ。海外旅行なんて、どこにそんな金あるんやってな。バイトばっかりしてたから携帯の充電なんてする暇なかったんよ」
「だから明日雨降るわ。達巳のせいで」
嬉しいのに素直に言えないのは、達巳との間に距離が出来ていたせいか、ただあたしが天の邪鬼なのか。
「もう~いい。楓は行きたくないんやな?」
「違う!行きたいし!」
焦って力んで返事したら、達巳は爆笑していた。

