この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ラストチルドレン
第2章 捨てられた子供・気付かない親心


食べ終わって、洗い物をしていたら達巳が後ろから抱き締めてきて、危うくお茶碗を落としそうになる。

お腹に回された手から伝わる体温。暴れる心臓。

何この状態………。

「ごめん、少しだけこのままにさせて」

「…ん」

短く返事をして、また洗い物をする。

達巳があたしの肩に顔を置くから、息づかいを感じて妙に意識してしまう。

きっと、夕方あんな話をしたから。

寂しくなったんだろうなってボンヤリ思った。

一人で住むには広すぎるこの家で、何度寂しい夜を過ごしたのだろう。

あたしは、達巳の傍にずっと居たのに何も知らなかった。

それが、少しだけ悔しかった。

洗い物を終えて、蛇口を閉める。

けれど、達巳は動く気配が無い。

あの…終わったよ?

そう振り向こうとしたら、正面から抱き締め直された。

背中に当たるシンク。

前には大きな背の達巳。

身動き出来ないまま居ると、達巳はゆっくり離れてあたしにキスをした。

その動きがあたしには、スローモーションのように後から脳内で再生される。

今、あたしは初めて達巳とキスをしている。

驚きはあった。

けれど、嫌ではなかった。

ファーストキスは、もっと最悪だったから。

達巳のキスは誰よりも優しかった。

/247ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ