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ラストチルドレン
第2章 捨てられた子供・気付かない親心

唇が離れて、少しだけ体を離す達巳と目が合う。
交わる視線は熱を帯びて、それだけで目眩がしそうだった。
「俺……楓のこと好きや」
紡がれた言葉の意味を理解するのは一瞬で。
あたしは少女漫画のヒロインみたいに、どういう意味?なんて聞く程、鈍くは無い。
きっと、このタイミングでなければ、あたしは笑い飛ばしていただろう。
軽い気持ちで、あたしも好きだよ~と言っただろう。
でも、達巳の体全てから伝わる愛があって。
あたしの心はきっと恋を覚えて。
達巳を欲しているのはあたしの方だと自覚した。
「………」
言葉はいらなかった。
ただ、あたしは自分の意思で達巳の首に腕を回してキスをした。
その行為を達巳は受け入れてくれる。
再び背中に感じる腕の感触に安心を覚えた。
達巳とあたしは、きっと今。
同じ気持ちで、いるのだろうと。
軽いキスから、徐々に深くなる。
息苦しくなれば、離してまた口付ける。
あたしの口内を達巳の舌が蛇のように動き、甘い快感を落としていく。
痺れいく脳が、気持ちいい。
「んんっ…」
漏れる声に煽られたのか、達巳はあたしを尚も激しく求めた。

