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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの

「ここに、10箱ある。これだけ売れば20万の利益。まぁ半分は俺の懐に入るが、これから何回かに分けて売り捌けば30万なんて金は簡単に回収出来るんや」
―――但し、リスクはあるぞ
最後にそう言ったカズさんの顔はとても悪そうで、俺は今選択を迫られていた。
確実に違法である、この薬を売り30万を手に入れるか。
それとも、地道に働いてカズさんとも縁を切るか。
一歩間違えれば、俺は刑務所行きだ。
どうする?どうすればいい?
悩んでいると、カズさんが時間をやる。と言ってきたので一旦帰ることにした。
「兄ちゃん、とりあえず一箱やる。使ってみたらいい。この世への苛立ち、不条理さ、何もかも忘れられるから」
投げ寄越された箱をポケットにしまい、事務所を出た。
その箱は、家に帰るまでポケットの中で握りしめていたから少し潰れていたが、箱を開けると中身は無事だったようだ。
個包装になっていて、パッケージにサンダーと英語で書いてあり、黒を背景にイエローの文字が派手に飾られていた。
中身を一つ取りだすと、透明の袋に粉末の粉が入っていて、やっぱりそういう類いの物なのかと背筋が寒く感じた。
学校の授業で何度かドラッグを吸っていた人間の話を聞いたことがある。
その時に見た、ビデオに映っていた白目を向いて倒れていくオジさんの顔が浮かんだ。
―――但し、リスクはあるぞ
最後にそう言ったカズさんの顔はとても悪そうで、俺は今選択を迫られていた。
確実に違法である、この薬を売り30万を手に入れるか。
それとも、地道に働いてカズさんとも縁を切るか。
一歩間違えれば、俺は刑務所行きだ。
どうする?どうすればいい?
悩んでいると、カズさんが時間をやる。と言ってきたので一旦帰ることにした。
「兄ちゃん、とりあえず一箱やる。使ってみたらいい。この世への苛立ち、不条理さ、何もかも忘れられるから」
投げ寄越された箱をポケットにしまい、事務所を出た。
その箱は、家に帰るまでポケットの中で握りしめていたから少し潰れていたが、箱を開けると中身は無事だったようだ。
個包装になっていて、パッケージにサンダーと英語で書いてあり、黒を背景にイエローの文字が派手に飾られていた。
中身を一つ取りだすと、透明の袋に粉末の粉が入っていて、やっぱりそういう類いの物なのかと背筋が寒く感じた。
学校の授業で何度かドラッグを吸っていた人間の話を聞いたことがある。
その時に見た、ビデオに映っていた白目を向いて倒れていくオジさんの顔が浮かんだ。

