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ラストチルドレン
第1章 拾われた体・あたしの気持ち



「達巳~楓と付き合ってんの?」

「付き合ってないよ?なんで?」

学年が一つ上になっても、新入生なんて、入ってこなかった。

この街は子供の人口が少なくて、俺たちが最後の高校生。

クラス替えがあったけど、楓と俺は同じクラスで。

よく一緒にサボったり、ほとんど毎日下校してたからこんな質問はよくされた。

新しいクラスメートは、そんな俺らを見て付き合ってると勘違いする。

何でもすぐそんな風に決めつけるのは俺らが思春期だからだろう。

「俺、楓のこと好きや」

「そうなん?告るの?」

「そうするつもり。達巳はいいの?」

「なにが?」

「俺、楓と付き合ってもいいの?」

随分自信があるんだな、と思った。

楓が断る可能性を考えたことが無いんだなって。

だからって、何で俺の許可を得ようとするのか分からなかった。

俺と楓は友達だし、別にいいんじゃないの?って。

「俺と楓が付き合ったら、達巳は楓に近付かんといて」

「なんで?」

「俺、嫉妬すると思うから」

独占欲強い男はモテないぞって笑ったら叩かれた。

人の女、とる趣味ないって答えても納得しなかった。

面倒くさくなって分かったと答えた。

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