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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの

◇
夏休みが明け、新学期の始まり。
学校は騒がしさを取り戻し、皆が日常に戻ってきた。
教室に入ると、こんがり焼けた摩耶があたしを見つけると抱き着いてきた。
「楓~あたし、彼氏できたぁ!」
「良かったじゃん!」
「うん!もう、本当に幸せ!」
長続きしない摩耶の彼氏。
今度はうまくいくといいな。
そんな幸せオーラ全快の摩耶にあたしも、小声で耳打ちした。
「あたし、達巳と付き合った」
摩耶はあたしを引き剥がし、驚いた顔であたしを見つめる。
「…マジ?」
「うん」
摩耶はすごく浮かない顔をしていて、あたしは不思議に思っていた。
祝福してくれない親友に、どうしたの?と尋ねる。
「達巳君の事で、ちょっと話があるから、後で屋上いこ?」
そう言われて、あたしはそれ以上何も聞かず頷いた。
それから、チャイムがなって席に着く。
達巳は前の方の席で、あたしは達巳の背中を見つめる。
あれから、母親とはうまくやっているのだろうか。
夏休み、一度だけ会った達巳のお母さん。
達巳を捨てた人。
あたしは、あの人が嫌いだった。
夏休みが明け、新学期の始まり。
学校は騒がしさを取り戻し、皆が日常に戻ってきた。
教室に入ると、こんがり焼けた摩耶があたしを見つけると抱き着いてきた。
「楓~あたし、彼氏できたぁ!」
「良かったじゃん!」
「うん!もう、本当に幸せ!」
長続きしない摩耶の彼氏。
今度はうまくいくといいな。
そんな幸せオーラ全快の摩耶にあたしも、小声で耳打ちした。
「あたし、達巳と付き合った」
摩耶はあたしを引き剥がし、驚いた顔であたしを見つめる。
「…マジ?」
「うん」
摩耶はすごく浮かない顔をしていて、あたしは不思議に思っていた。
祝福してくれない親友に、どうしたの?と尋ねる。
「達巳君の事で、ちょっと話があるから、後で屋上いこ?」
そう言われて、あたしはそれ以上何も聞かず頷いた。
それから、チャイムがなって席に着く。
達巳は前の方の席で、あたしは達巳の背中を見つめる。
あれから、母親とはうまくやっているのだろうか。
夏休み、一度だけ会った達巳のお母さん。
達巳を捨てた人。
あたしは、あの人が嫌いだった。

