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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの

摩耶はひどく不安そうな顔をして、何か聞いていない?と尋ねてきた。
首を横に振り、知らないと答える。
達巳とヤクザなんて、どう考えても繋がらない。
理由が見当たらない。
「そっか…ヤバイことしてないといいんだけどさ。楓が付き合ったとか言うからすごく心配になって」
「ありがとう、摩耶。達巳に直接聞いてみるよ」
「うん…何かあったら言うてよ!」
「分かったよ。摩耶も気を付けなよ?繁華街なんて、危ないイメージしかないし」
摩耶はあたしは大丈夫だよ~と笑って答える。
摩耶も達巳も、あたしの知らない世界の人と繋がっているのかと思うと、少し遠く感じた。
そう言えば、あの海の日。
母親が聞いたという噂。
これは、この事だったのだろうか?
あの日、達巳に聞くチャンスが無くて忘れていたけれど。
達巳……あたしの知らない達巳が居るの?
放課後、聞こうと決意した。

