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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの

Γいただきまーす!」
食べ物を床に広げ、あたしたちは手を合わせて食事を始める。
Γうまぁ!なぁ、これ食ってみ?」
達巳が差し出したのはホットドッグ。
Γおいしいね!」
Γだろ!これもうまいし」
次々、吸い込まれていく食べ物を見てある意味清々しい気持ちになった。
あれだけあった食べ物は30分で無くなった。
Γご馳走さまでした~」
お腹を擦る達巳は、少しサラリーマンにも見えた。
楊枝を口にくわえたら完璧、中年のおっさんだ。
Γ少し休んだら、今度は遊ぼう?出し物結構あるし」
マップを見れば、お祭りの屋台並みに出し物が書かれていた。
輪投げ、ボール掬い、射的。
どれも景品付きと、大きく書かれていて。
「子供みたいね、達巳」
フフっと笑うと少し膨れた達巳の顔。
「どうせ、子供だよ!楽しまないと損だろ?」
「だね。じゃあ行こっか。達巳くん」
「子供扱いすんなよー」
今度はあたしから、達巳の手を繋いだ。
少しだけ、お母さんのような気持ちになって笑えた。

