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GET BACK
第4章 4.帰ってきた義姉
でもよく考えて、この10数年、私がここまでになれたのは、健ちゃんがいたからだって。
仕事を続けようっていう勇気をくれたのも、健ちゃん。
頭痛ってなんで起こるのか考えてみて、痛くなるって自分が起こしてるんだって気づいた。
そして、もしも健ちゃんと別れたからって頭痛が収まらなかったら誰のせいなんだろうって。
健ちゃんを失う前によく考えてみたの。やっぱり頭痛がしたけど、元をただしてみたら、やっぱりそれって自分が勝手に被害妄想してただけだったってわかった。健ちゃんは悪くない。
仕事がうまくいかなくて、健ちゃんも忙しくてちゃんとお話しできなくて、子供たちもちょっと言う事聞いてくれないくて、それって誰のせいでもないって。そういう流れの時もあるんじゃないかって。子供たちだって人間だもん、意志もある。
占いとかもしてみたりしたわ。
家を出たら仕事がうまくいったなんて、ただの勘違い。順調にみえたけど、前から何も変わってはいなかったのよ。
ただ、評価がついてくるのが遅かっただけ。それを健ちゃんや、子供たちや、おうちのせいにして、私逃げたのよ。
怖くなって元彼にしがみついただけなんだって。所詮、元彼は子供だった。愛情も、優しい言葉も、中身は感じられなかった。うわべのやらせてくれる男なだけだったって。
それに聞いちゃったのよ、私と付き合ってるのは、私が健ちゃんという有名人の奥さんだから、そいつを寝取った狩猟本能だって。ヒーローみたいな気分だぜって。
知ってしまった瞬間、死にたくなった。でも、死にきる勇気はなかった。
そんな時、偶々健ちゃんを見かけたの。でも駆け寄る勇気もなかった。
背中を押してくれたのは、上司だった。本当に好きなひとになら自分が格好悪くたって、戻ればいいんだって。
私が本当にほしいものを手にしろって。』
「青い鳥と同じだな。
お前の青い鳥は健だったってことだな。良かった」
『健ちゃんに再会した瞬間、頭痛はもちろんしなかった。それどころか、優しい温かい気持ちになれて、涙があふれたの。
健ちゃんも泣いて抱きしめてくれた。
子供たちにも謝った。
健ちゃんは、私が仕事で家を出たことにしてくれていて、健ちゃんは一人で苦しんでいたんだってあとから気づいたの。』
「健も結構頑張って子供たちのお弁当を毎日つくってたんだぜ」
元々家事が得意な健史は、その辺をやり遂げる技術と心を持っていた。
仕事を続けようっていう勇気をくれたのも、健ちゃん。
頭痛ってなんで起こるのか考えてみて、痛くなるって自分が起こしてるんだって気づいた。
そして、もしも健ちゃんと別れたからって頭痛が収まらなかったら誰のせいなんだろうって。
健ちゃんを失う前によく考えてみたの。やっぱり頭痛がしたけど、元をただしてみたら、やっぱりそれって自分が勝手に被害妄想してただけだったってわかった。健ちゃんは悪くない。
仕事がうまくいかなくて、健ちゃんも忙しくてちゃんとお話しできなくて、子供たちもちょっと言う事聞いてくれないくて、それって誰のせいでもないって。そういう流れの時もあるんじゃないかって。子供たちだって人間だもん、意志もある。
占いとかもしてみたりしたわ。
家を出たら仕事がうまくいったなんて、ただの勘違い。順調にみえたけど、前から何も変わってはいなかったのよ。
ただ、評価がついてくるのが遅かっただけ。それを健ちゃんや、子供たちや、おうちのせいにして、私逃げたのよ。
怖くなって元彼にしがみついただけなんだって。所詮、元彼は子供だった。愛情も、優しい言葉も、中身は感じられなかった。うわべのやらせてくれる男なだけだったって。
それに聞いちゃったのよ、私と付き合ってるのは、私が健ちゃんという有名人の奥さんだから、そいつを寝取った狩猟本能だって。ヒーローみたいな気分だぜって。
知ってしまった瞬間、死にたくなった。でも、死にきる勇気はなかった。
そんな時、偶々健ちゃんを見かけたの。でも駆け寄る勇気もなかった。
背中を押してくれたのは、上司だった。本当に好きなひとになら自分が格好悪くたって、戻ればいいんだって。
私が本当にほしいものを手にしろって。』
「青い鳥と同じだな。
お前の青い鳥は健だったってことだな。良かった」
『健ちゃんに再会した瞬間、頭痛はもちろんしなかった。それどころか、優しい温かい気持ちになれて、涙があふれたの。
健ちゃんも泣いて抱きしめてくれた。
子供たちにも謝った。
健ちゃんは、私が仕事で家を出たことにしてくれていて、健ちゃんは一人で苦しんでいたんだってあとから気づいたの。』
「健も結構頑張って子供たちのお弁当を毎日つくってたんだぜ」
元々家事が得意な健史は、その辺をやり遂げる技術と心を持っていた。