この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
馬鹿と天才と紙一重
第1章 馬鹿からの脱出



「おっはよー藍!

昨日はどうだった?天才王子からの呼び出しは!」

「おはよー」

舞子に挨拶だけして私は単語帳を開いた。

「ちょっと!浪岡くんに連れ去られて結局そのまま戻ってこないし連絡もないから先に帰ったんだよ!?

いつも一緒に帰ってる私には知る権利があるでしょおー!」

ガンガンと机を揺らされて、何が何でも聞くつもりだな…と思った。

「あのね、きっともう時期わかるから待ってなよ」

「いーやー!藍の口からきーくーのー!」

単語帳の隙間から覗く舞子の目と睨み合って数秒。

「さああああがあああらあああさあああん!!!!」

バタバターっと走る音にガラガラーっと扉の開く音。

最後に…

「ちょっと!!!!!王子と付き合ってるの本当なの!!!」

バンッ!!!!と机を強く叩かれ、私も舞子も思わず肩が跳ねてしまう。

「修哉くんに聞いたらどうですか?」

修哉みたいに猫かぶって微笑んだらファンクラブ会長が言葉に詰まった。

「か、かわいいからって!何様なのよ!あなたなんて!可愛いだけじゃない!」

…………貶された?褒められた?そんなこと考えてた間にいなくなっていた。

「相良さん昨日の続きだけど…俺が勉強教えようか?」

またしても江尾くんが隣に、今度は肩を抱かれている。

「修哉くんが教えてくれるから結構よ」

私がそう言った途端に人が変わったように肩を抱いてた手で手首を掴みそのまま教室から走りだした。

「藍!ちょっと!!」

舞子が慌てて追いかけてくれたのに大声で来るな!と叫んだ。

「修羅場?」
「藍ちゃんと江尾でか」
「そこに王子とか?」

…廊下で話す男女の声が丸聞こえだ。

この事修哉にバレたらヤバイなぁ…力が強くて掴まれた手首は解けないし、階段をくだったりで息も上がってきた。

「はぁ、はぁ、え、えのっ、おっ…くん、はっ」

もう、限界…!


人のいない非常階段の踊り場でとうとう私は走れなくなって座り込んでしまった。

「…チッ、しゃーねぇなここでいいか」

なに?何かを始める気?





/27ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ