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呪いのしるしを、君の体に。
第9章 9

「で、話を戻すけど、これで証明できたよね?」
「何がですか?」
「僕が、君以外に欲情しないこと」
「わーーー!声が大きい、先生!」


ことりは慌てて高槻の口を手で塞いだ。
45度席の良いところは、すぐ隣の人の口を塞げることだとことりは思った。
顔は真っ赤になり、慌てたせいで心臓が跳ね上がった。
口を塞がれた高槻はニコニコしながら
すっとことりの足元に手を伸ばしてくると
太ももの付け根に親指を食い込ませた。


「ぁッ…」
「しー。声が大きいよ、ことり君」


思わず声が出たことりの口を
今度は高槻が手で優しく抑えた。
そのタイミングでサラダが来る。
サラダの説明をしている最中にも
高槻の親指はことりの付け根を刺激した。
ことりの顔がみるみる赤くなる。


「先生、こんなところで…」
「口直しだよ、ことり君。
声を出さずに我慢できたら、ケーキを買って帰ろう」


ウェイターがすぐにスープを持ってきて
2人の一見すると仲良くじゃれ合う姿を微笑ましそうに見た。
ことりはそうじゃないんだと言いたかったのだが
何しろ声を出そうとすると、敏感な部分を刺激されてしまい
何もできずに固まるしかなかった。


高槻はウェイターを見送ると
何食わぬ顔でことりの腰骨の下を刺激し
そしてたまらずに、ことりは高槻の腕にしがみついた。


「ダメ…先生…」
「アウトだ、ことり君」


スープよりも、サラダよりも先に
口に入れられたのは高槻の熱い舌に絡まる唾液で
「飲みなさい」と言われるがまま
ことりは高槻の舌に蹂躙された。
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