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WARP
第3章 3.EPIC DAY
こんな不幸な最中でも少し報われることは訪れる。
今年の本屋大賞に俺の作品が選ばれた。
昨年もノミネートはしてもらったけど、結果、3位で、惜しくも受賞を逃がした。
受賞の日は作家によっては、スタッフや仲間を集めて、宴会するが、俺はそういう気にもなれず、事務所に来ていた。
社長で叔父の隆兄ちゃんも事情はよく知っている。
万が一受賞すれば表彰式と会見で夜に招集されるので、横浜の自宅よりは赤坂の事務所にいた方が楽だろう思った。
妹の希望のソロアルバムで作詞も頼まれているので、音を出しながら、打ち合わせしている。
午後3時。
打ち合わせているスタジオに内線が入る。
「もしもし」
意を決して電話に出る。
『こちら本屋大賞選考委員会です。
高井先生の「Don't wanna lie」が本屋大賞に選ばれました!おめでとうございます』
俺は一瞬フリーズする。
横には希望と隆兄ちゃんがそわそわと俺を見つめる。
『つきましては、会見を開かせていただきますので、こちらにお越しいただけますか?
事務所は赤坂でいらっしゃいますよね』
「そうです」
『会見は明治記念館ですので6時にはお越しいただけますか?』
「はい、宜しくお願い致します」
そして電話を切った。
「お兄ちゃんやったね!
よかった!」
希望が抱きつく。
「お前が報われることあって良かったわ」
隆兄ちゃんは少し涙ぐむ。
俺は嬉しい気持ちもあるけど、精神状態はいまいちなので淡々と頷いた。
「会見行く前にスタイリングしたらなあかんな、ええ男に仕上げたろ。
おーい、岡本、健をよりええ男に仕上げたってくれや」
俺と隆兄ちゃんは、幸いにも背格好が近い。
自分の衣装を出してくれ、希望のマネージャーの祐樹さんがスタイリングとメイクしてくれる。
結婚指輪はしていこう。
そして今、している友香とお揃いのバングルも忘れずに。
「これで益々いい男ですよ!惚れちゃうわ。
健さんはお母様似でらっしゃいますよね」
美人女優の母のDNAに感謝である。
希望も喜んでくれ、兄妹でツーショット写真を撮り、希望がblogにアップしてくれた。
浩一も希望から聞きつけ、祝ってくれた。
会見は、当たり障りのない内容だが、マスコミ各社のアンカーニュースにて取り上げられる。
全国的なニュースにはなる。
子供達も喜んでくれた。
今年の本屋大賞に俺の作品が選ばれた。
昨年もノミネートはしてもらったけど、結果、3位で、惜しくも受賞を逃がした。
受賞の日は作家によっては、スタッフや仲間を集めて、宴会するが、俺はそういう気にもなれず、事務所に来ていた。
社長で叔父の隆兄ちゃんも事情はよく知っている。
万が一受賞すれば表彰式と会見で夜に招集されるので、横浜の自宅よりは赤坂の事務所にいた方が楽だろう思った。
妹の希望のソロアルバムで作詞も頼まれているので、音を出しながら、打ち合わせしている。
午後3時。
打ち合わせているスタジオに内線が入る。
「もしもし」
意を決して電話に出る。
『こちら本屋大賞選考委員会です。
高井先生の「Don't wanna lie」が本屋大賞に選ばれました!おめでとうございます』
俺は一瞬フリーズする。
横には希望と隆兄ちゃんがそわそわと俺を見つめる。
『つきましては、会見を開かせていただきますので、こちらにお越しいただけますか?
事務所は赤坂でいらっしゃいますよね』
「そうです」
『会見は明治記念館ですので6時にはお越しいただけますか?』
「はい、宜しくお願い致します」
そして電話を切った。
「お兄ちゃんやったね!
よかった!」
希望が抱きつく。
「お前が報われることあって良かったわ」
隆兄ちゃんは少し涙ぐむ。
俺は嬉しい気持ちもあるけど、精神状態はいまいちなので淡々と頷いた。
「会見行く前にスタイリングしたらなあかんな、ええ男に仕上げたろ。
おーい、岡本、健をよりええ男に仕上げたってくれや」
俺と隆兄ちゃんは、幸いにも背格好が近い。
自分の衣装を出してくれ、希望のマネージャーの祐樹さんがスタイリングとメイクしてくれる。
結婚指輪はしていこう。
そして今、している友香とお揃いのバングルも忘れずに。
「これで益々いい男ですよ!惚れちゃうわ。
健さんはお母様似でらっしゃいますよね」
美人女優の母のDNAに感謝である。
希望も喜んでくれ、兄妹でツーショット写真を撮り、希望がblogにアップしてくれた。
浩一も希望から聞きつけ、祝ってくれた。
会見は、当たり障りのない内容だが、マスコミ各社のアンカーニュースにて取り上げられる。
全国的なニュースにはなる。
子供達も喜んでくれた。