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第2章 2.君を気にしない日など


浩一とはいつも二人で行くバーで呑むことにした。
子供達は、浩一の家で希望が見てくれることになっているので、預けてきた。
「希望、悪いな」
詫びる俺に、妹は、
「散々私はお兄ちゃんに育ててもらったし、うちだって預かってもらってんだから、いいのいいの!
浩一との男二人で呑みあかしてお兄ちゃんの憂さをはらしなよ」
と、送り出しれくれた。
バーは関内にある。
いつもはカウンターだが、今日は気を利かせてくれて奥まったテーブル席をリザーブしてくれていた。
「よう、お疲れ。俺も今きたばっかだよ」
テーブルにはまだ何も載ってはいなかった。
「お前もとりあえず頼みな」
馴染みのバイト君が控えてくれていたので、まずは軽くビールをオーダーした。
程なくして酒が揃い、乾杯。
「今日はありがとな」
「お前、やつれたな。食えてるか?」
浩一はお通しを俺に渡す。
「正直、食欲はあまりないよ。13キロくらい落ちたわ」
「まじかよ?でも、お前は素材はいいんだから今位でもいいかもな」
幸運な事に、俺は美人女優の母親に似たらしく、イケメン作家等と揶揄されもする見てくれだ。
「じゃあ大体、高校位の時のウェイトだろ?
今は渋味って言うか男くささが出て、色気出たぜ」
やたら誉め殺してくれる。
「今日はやけに誉めるじゃん」
「まあな。希望も心配してるんだぜ。
お前に元気になってほしいし、幸せになって欲しいんだよ」
その言葉に涙が出そうになる。
「健、お前って良い兄でいようとか、良い夫であろうって思ってるじゃん。
いい人過ぎようとしてるんだよ。
それで余計に自信なくしてねえか?」
段々泣けてきた。
「これ、見てくれ」
俺は昼間に受け取った調査報告書を浩一に渡す。
浩一は無言でじっくり見た。
「お前は友香に帰ってきて欲しいんだろ。
友香を愛してるんだろう?」
「愛しているよ。
でも正直、今会うのが怖い。
またどれだけ酷い言葉をぶつけられてしまうのか怖いんだ。
あいつに、家を出るって言われた夜、手紙を書いたけど、返事ももらえず、メールもLINEもただ酷い言葉を浴びせられ、正直、心が弱ってるよ」
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