パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第4章 4

----
--
嫉妬してるなら他の男と逢うなとかはっきり言ってもらいたかったが、束縛されるのが嫌いな彼らしく、人を束縛することもしなかった。
なかば自棄に似た感情であやみは海藤とデートをしていた。

自棄でデートすると冷静な判断など出来なくなる
『いつかは結婚できると思っているあなたへ』で得た知識や教えはまだまったく身に付いていなかった。
しかし有り難い訓戒や処世の言葉というものは得てしてそんなものだ。
自らの失敗を通してようやく血が通い、身にも付く。


デパートの試着室は意外に狭く、悪戦苦闘で着替え終わったあやみは鏡を見て粗相がないことを確認してからカーテンを開いた。

「おおー!!　似合ってるね!!」

外で待ち受けていた海藤はその姿を見て、早すぎず、遅すぎない絶妙なタイミングであやみを褒めた。