この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第5章 5
レストランもあまり高級なところにはいかず、遊びに行くのもあまりお金のかかるところには行きたがらなかった。
『お金をきちんとしてる人っていいことだよね……浪費の激しい人は結婚相手にはちょっと向かないし……それに独立するのにもお金かかるもんね……』
ケチというマイナスイメージは持たず、いい方向へと考えるのは彼女のいいところでもあるが、見方を変えれば相手に合わせてしまう欠点でもある。
ことなかれ主義ですぐに相手に合わせようとしてしまうのは昔からの癖だった。
その時----
ヴッヴッヴッ……
細かな振動音が鳴る。
発信源は海藤の鞄のようだった。
その虫が息苦しく暴れるような音はすぐには止まらなかったので、メールではなく電話なんだろうと察した。
『お金をきちんとしてる人っていいことだよね……浪費の激しい人は結婚相手にはちょっと向かないし……それに独立するのにもお金かかるもんね……』
ケチというマイナスイメージは持たず、いい方向へと考えるのは彼女のいいところでもあるが、見方を変えれば相手に合わせてしまう欠点でもある。
ことなかれ主義ですぐに相手に合わせようとしてしまうのは昔からの癖だった。
その時----
ヴッヴッヴッ……
細かな振動音が鳴る。
発信源は海藤の鞄のようだった。
その虫が息苦しく暴れるような音はすぐには止まらなかったので、メールではなく電話なんだろうと察した。