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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第5章 5
仕事帰りの海藤と逢うときはいつもスーツを着ている。
私服で出勤する会社ではないことは分かっていた。
『どういうこと……?』
あやみの脳内ではとっくに答えが浮かび上がっていたが、それを否定しながらその他の可能性を考えて彼の後を追う。
ジャージ姿の彼は駅には行かず、商店街の入り口付近にある人の列に並んだ。
午前十時前に行列が出来ているそこは、どこからどう見てもパチンコ店だった。
『そんなっ……嘘でしょ……』
予想というよりは断定していたくせに、あやみの頭はパニックになる。
列に並ぶのはほぼ全員男性で、ジャージの上下を着た男や髪を金色に染めた若者が目立つ。
その風景に溶け込むように海藤は並んでいた。
その場に立っていられなくなったあやみは逃げるように立ち去っていった。
私服で出勤する会社ではないことは分かっていた。
『どういうこと……?』
あやみの脳内ではとっくに答えが浮かび上がっていたが、それを否定しながらその他の可能性を考えて彼の後を追う。
ジャージ姿の彼は駅には行かず、商店街の入り口付近にある人の列に並んだ。
午前十時前に行列が出来ているそこは、どこからどう見てもパチンコ店だった。
『そんなっ……嘘でしょ……』
予想というよりは断定していたくせに、あやみの頭はパニックになる。
列に並ぶのはほぼ全員男性で、ジャージの上下を着た男や髪を金色に染めた若者が目立つ。
その風景に溶け込むように海藤は並んでいた。
その場に立っていられなくなったあやみは逃げるように立ち去っていった。