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いつかは結婚できると思い込んでる私へ
第4章 4
火を起こす、材料を切る、食材を焼くという行程を行っていく。その間基本的には男性は動かず、女性が移動していくというシステムだった。
焼き上がって食べる段階では自由に移動していいことになっている。
料理はほとんど母親に任せてしまっているあやみは覚束ない手付きで肉や野菜を切っていた。
『こんなことなら普段からもっと料理をしておくべきだった……』
てきぱきとこなす女性は男性から手際のよさを褒められ、ポイントを稼いでいた。
焦るあやみは余計に手元が狂う。

「あ、そこはこうしたほうが切りやすいですよ」

背後に気配を感じた瞬間、危なっかしい手付きで包丁を握るあやみの手を男性の手が包んだ。

「えっ……」
「刃をこうやって当てて、そのまま真下に下ろす」

すとんっと小気味よくカボチャが切れる。
しかしあやみの視線はスライスされたカボチャにはなかった。
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