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すくらんぶる
第1章 救いの手
 

信号が青になって車が動き出すと、ヨシはもう顔を見ようとはしなかった。


『どこ行くんですか??』

「んー‥‥山??てかお前、なんで敬語になってんの(笑)」

『や、緊張しちゃって』

「メールだと冷めた女だったのに(笑)」


ヨシと会話していると、山道に入った。

うねうねとした道を進むと、車が4台くらい停められる駐車場を発見した。

先客がいてかなり狭いが、ヨシは一発で車を停車する。

ライトを消すと、辺りは真っ暗だ。


「こっち。見える??」

『え??』

「ほらっ!!」


ヨシがシートを下げ、未羽を軽々と抱えて膝の上に跨がらせる。

突然のことに真っ赤になりながら思考が停止すると、ヨシが顎で窓の外を差す。

そこには、キラキラとした夜景が広がっていた。


『わぁ、綺麗‥‥』

「夜景は8時くらいが一番綺麗なんだけどな」

『うぅん、充分だよ‥‥』


いろいろとぐちゃぐちゃしていた頭の中が、スッと綺麗になるような景色。

未羽は見とれていた。

ふとヨシを見ると、ヨシは未羽のことを見つめていた。

ぼんやりとヨシの顔が見える。

ヨシにも自分の顔が見えているのだと思うと、急に恥ずかしくなった。


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