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危険な相部屋
第16章 好き気持ち
どうすれば龍牙に好きな気持ちが伝わるのか1日考えたけど、思いつかなかった…。
好きって100回くらい言えば…そんなんじゃダメだよね。
「奈緒〜俺風呂行って来るから」
「あ!う、うん!」
拓海君はそう言って出て行ってしまった。
って事は…もう龍牙来ちゃう!
全然思いつかなかったよ…。
コンコンッ
「!?」
「奈緒、俺だけど」
もう来ちゃった!拓海君とほとんど入れ違いのタイミングだ。
私は急いで、ドアを開けた。
ドアを開けると龍牙は黙って入って来て、内側から鍵を掛けた。
「龍牙ぁ…どうすれば龍牙の事好きって伝わるかずっと考えてたんだけど思いつかなかった…」
「へぇ、そうなんだ。じゃあ、拓海が戻って来るまでの間俺が言うコトしてくれれば奈緒の気持ちわかってやるよ」
龍牙の顔を見ると、少し笑ってくれたので何だか安心した。
「うんっ…何でも言って!」
“何でも”だなんて、言ったコトを後悔するなんてまだこの時には想像もしていなかった。