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危険な相部屋
第3章 禁断症状
コンコンッ
「ん?誰か来た?」
「あぁ、奈緒のプチ歓迎会するんだろ」
部屋のドアを開けると、4人のクラスメートが入って来た。
「あんまり騒ぐなよ?」
「わかってるよ!種類あんまりないけど、奈緒優先な?何飲む?」
「え?何があるの?」
奈緒は拓海が持ってきた酒の袋を覗き込んだ。
「え…これってお酒…?」
「何驚いてんだよ?珍しい事じゃないだろ?」
「でも…駄目だよ…」
「あ、そうだ!奈緒って体弱いんだっけ?」
しまった、忘れてた。
俺は拓海から酒の入った袋を取り上げた。
「奈緒は止めとけよ、何かあったらマズイ」
酒は俺たちで飲む事になった。
缶を開けて飲んでいると、奈緒が俺の服を引っ張る。
「龍牙ぁ…少しだけちょうだい?」
「駄目だ」
「そんな事言わないで!一口でいいから…今までこんな機会なかったからちょっと試してみたい」
飲んだせいか奈緒が女にしか見えなくなってきた。
甘えた口調はわざとなのか!?
「龍牙、一口くらい良いじゃん」
「そうだよ、いくら体弱いって言っても一口飲むくらいなんともないって」
「……わかったよ!一口だけだからな!」
「うんっ」
俺もそうだけど…みんな奈緒には甘くなるよな。
俺は飲みかけのチューハイの缶を奈緒に渡した。