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危険な相部屋
第5章 胸の秘密
もちろんプールは見学だった。
当たり前だよな。
しかし、その日の放課後奈緒が人前で着替えない理由がわかった。
放課後、俺は掃除当番があって奈緒が先に部屋に帰っていた。
掃除当番だったが今日は業者が入るようで、ゴミ捨てだけ負けた奴が行く事になり俺はすぐに寮に戻る事が出来た。
その寮に戻った時の事だ。
いつものように寮の部屋に入ると、ちょうど奈緒が着替えている最中だった。
奈緒は俺が来た事に気が付いて、急いでTシャツを着たが、俺は見てしまった。
胸のあたりに包帯を巻いている奈緒の姿を…。
「龍牙!?掃除当番じゃなかったっけ!?」
「あー…今日業者が入るからゴミ捨てだけになったから…」
背中か胸かどちらかはわからないが…奈緒は、大怪我をしている。
誰の前でも着替えないのは怪我を見られたくないからだ。
「奈緒…悪い…今、それ見えた」
「あ………あのっ…これはその…」
「なにがあったかはわからないけど…色々大変だったんだな」
「……うん」
「言いたくなかったら言わなくても良いけど…胸と背中どっちに怪我したんだ?転校してくる前だろ?」
「え!?怪我!?」
奈緒は驚いた顔をしていた。