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危険な相部屋
第12章 デート②
「奈緒…男のふりして通わないといけなかったりして大変な状況なのはわかってる」
「え?うん?」
「そんな状況で考えられないかもしれねぇけどさ…」
龍牙は真剣な顔で私の顔を見つめた。
「俺…奈緒の事好きだ」
「ふえ!?」
「好きでもないのに、キスしたりヤったりしてるわけじゃないから…って事言いたかった」
どうしよう……
ポタ……ポタ…
「んな!?何で泣いてんだよ!?」
「ごめ…ヒック」
「あー…えーっと…ティッシュ何処だ!?」
私は慌てて立ち上がろうとした龍牙の手をキュッと掴んだ。
「…たしも…」
「は?」
「私も…ひグッ…龍牙の事好きだもん…」
私は泣きながら告白をした。
すると、龍牙は私の手をグイッと引っ張って体を抱き寄せた。
「や…龍牙の服に涙とか付いちゃうから…」
「気にしねぇよ」
龍牙はそう言ってギュッと抱き締めてくれる。
「…っつーか、何で泣いてんだよ?」
「だってぇ…嬉しくて…ヒック」
「…あー良かった…フられたかと思った…」
龍牙と両想いだった事が嬉しくてまた涙が止まらなくなってしまった。