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危険な相部屋
第14章 拓海の暴走②
私達はミーティングルームのソファに並んで腰を下ろした。
「何?」
「あの…私の性別の事…ずっと黙っててごめんなさい…」
「…」
「龍牙も最初は知らなかったけど、偶然バレちゃって…それで巻き込んじゃっただけなの…だから」
「…俺、口滑るかも」
「…え?」
「男子校に女がいるってさぁ…バレたら理事長だって、龍牙だってまずくね?」
「…あの……ひゃっ」
すると、拓海君は突然私の脚の上に向かい合わせに乗って覆い被さった。
「…龍牙と別れて俺と付き合ってくれんなら口滑らないかもな」
「……」
いつもの笑顔の拓海君ではなくて、今の拓海君は怖かった。
拓海君の言う通り、私が女ってバレちゃったら理事長先生にも龍牙にも迷惑を掛けてしまう。
二人にこれ以上迷惑掛けられない…龍牙の事好きだから….迷惑掛けたくない。
「条件飲むなら奈緒からキスしろよ」
「……ッ」
私は目をキュッと閉じて拓海君にキスをした。