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危険な相部屋
第14章 拓海の暴走②
ここでは、相部屋になる事を了承した者同士が申請すれば相部屋を交代する事が簡単に出来るらしい。
拓海君に言われてミーティングルームを出た足で私と拓海君は相部屋の申請をした。
頻繁に相部屋の交代をしていなかったので、すぐに許可が降りてしまった。
もう明日から交代が決まってしまった。
「今夜中に龍牙と別れ話しておけよ」
「…うん…おやすみなさい」
拓海君と分かれて、部屋に戻ると龍牙が心配していた。
「やっと戻ってきた…何かあったか?」
「…ううん…クラスの人達と話してたら遅くなっちゃった…」
「ならいいけど…」
……龍牙に別れるなんて言えないよ…。
別れ話を切り出せないまま、私達はそれぞれのベッドに入った。
拓海君との一件以降私達は触れ合っていなかった。
「電気消すぞ」
「…待って…龍牙…」
「ん?」
「…今日一緒に寝て良いかな?」
「良いに決まってるだろ、来いよ」
龍牙は私の分のスペースを開けてくれて、私は龍牙のベッドに入った。
龍牙のベッドに入ると、龍牙は優しく抱き締めてくれる。
私は龍牙の胸に顔を埋めると、涙が溢れてしまった。
「どうした?」
「ううん…なんでもない」
「拓海の事気にしてんのか?それだったら」
「本当に何でもないの…龍牙…お願い…今日は朝まで抱き締めてて?」
「…あぁ。離さないでおくよ」
龍牙の腕の中にいられるのも今日までだ。
拓海君…ごめんね…明日の朝は絶対に言うから今夜だけは許してください。