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知代の性活
第1章 四月 強引な人生初の絶頂
「ん…」

 どのくらい寝ただろうか。
 オレンジ色の小さな常夜灯だけの暗い部屋の中、ふと体を触られているような感触に目を覚ました。

 知代は寝返りをうつ。

 またあの夢…

 あの時は、泣いちゃったの内緒にしててあげるから、って言われてあんなことしちゃったけど、よく考えれば親にバレて困るのは義兄のほうだったのだ。
 
 動転してつい、あんなことをしてしまったけど…

 気持ち悪かった。
 大きくなった男の人のものも、興奮した義兄の息遣いも、口の中に出されたものも。

 高校生になって知代は初めての彼氏が出来て、初めて男性と体を重ねた。
 彼氏は知代に口でするように言ったが、出来なかった。
 あの時のことを思い出してしまって、怖さと気持ち悪さがどうしても消えてくれない。

 結局彼氏と別れるまでに一度も出来なかった。
 舌先で舐めるのが精一杯だった。

 それが理由でふられた、とは思いたくはないけど、彼氏はずっと不満そうだった。

 ファーストキスよりもフェラチオが先。
 その経験は少なからず知代の性への抵抗感の源となって残っている。

 あんな夢見るから、触られたような感触がしてしまったんだ。
 思えば朝から痴漢にあうし、今日は一日大変だったな…

 そう思い知代は再び目を閉じた。
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