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知代の性活
第6章 九月 身も心も濡れた夜
 コンパニオンといっても、ピンキリだし、年齢も幅広い。

 知代のブースにいるコンパニオンは、みんな若い。
 そして、容姿のレベルも高かった。

 さらに仕事も出来る人揃いだった。

 以前一緒になったコンパニオンは、見た目こそよかったが、仕事はイマイチで、しかも「私は美人」的なオーラが出ていて、知代にとって気安い存在ではなかった。

 今日のコンパニオンさんは、仕事も出来るし、みんないい人だなぁ。
 美人でスタイルも良くて、それで優しいなんてなぁ…

 思わず自分の薄い膨らみと比べてしまって、知代は慌てて視線を動かす。
 その先では、カメラを向けられたコンパニオンが、にこやかにポーズをとっている。

 そんなふうに、のんびり観察出来るほど、ゆとりを持って業務に取り組むことが出来た。

 今回はコンパニオンのサポートの仕事…のはずだった。
 けれど、優秀な人ばかりで、ほとんど何もすることがなかった。
 配っているチラシの手持ちが少なくなったら補充してあげたり、ステージ前の集客を少し手伝ったり、とそんな程度だった。

 知代のチームは、歳の近い女の子の三人で、そのうちの二人がブースに出て、一人が休憩、というローテーション。
 仕事は楽で、しかも休憩は一時間ごとに回ってくる。

 イベント業界で働いていると、休憩も出来ないような忙しい現場に当たることもあるが、こういうふうに、余裕を持って働ける現場にも巡り会う。

 今日は当たり現場だった。

 一日目は、そんなふうにして、無事に終った。
 事件は二日目に起こった。
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