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知代の性活
第6章 九月 身も心も濡れた夜
 浴衣を脱いだ志穂が体を重ね、もう一度唇が合わさる。
 志穂の豊かな胸が、知代の薄い胸に触れ、お互いの乳首が擦れ合う感触に、知代は体を震わせる。

 ぐっしょりと湿った知代の割れ目に、志穂の指が滑り込む。
 何の抵抗もなく迎え入れられた指は、中で動き、知代の体も快感に動く。

「あ、うう…んっ…志穂さ…」

 色気のない知代の喘ぎ声に、志穂の吐息が重なる。
 志穂の息も、わずかに乱れている。

 志穂が体を起こし、二人にかけられていた布団が落ちる。
 薄い明かりの中、知代の白い肌が浮かび上がる。

 太ももに舌の感触を感じ、さらに深い快感の期待が押し寄せる。
 舌は時間をかけて、太ももを何度も往復し、何度目かに足の付け根、下着のラインに近いところまで唾液が濡らす。

「あ、ふ…ん…」

 太ももへ戻った舌が、偶然のように、また迫る。

 その曖昧な責めの気持ちよさ。
 激しく襲う快感ではないが、じわじわと時間をかけて知代の性感が高まってくる。
 男に無理やり高められた時と違い、体だけではなく、心もこの後やって来るであろう快感の期待に震えているのが、自分でもはっきりと分かる。

 下着の上から割れ目を舐められて、焦れったくも心地よく、次々訪れる初めての快感が知代を酔わせる。

 不思議と抵抗なく、知代は志穂に身を委ねていた。
 
 自らの気持ちよさや性欲の発散を目的にした男の行為とは違う、包み込むような安心感がある。
 自分に向けられた、優しさを感じる。

 それが知代の体を開かせる。

 下着が脱がされる時、股間から溢れた粘液が糸を引くほど、しっとりと知代は濡れた。
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