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知代の性活
第7章 十月 愛をもって脱がされる
 その数日後。志穂の部屋。
 知代は、志穂と、志穂と一緒に住んでいる親友だという女性に、和也との一夜のことを話した。

 真紀という名前の志穂の親友は、本人が優しい志穂が「優しい子」と言うだけあって、本当に優しい。
 細身で小柄。黒い髪をポニーテールに結び、細い目は笑うともっと細くなって、その笑顔がなんとも愛らしい。

 知代は、和也との一夜の中で生まれた悩みを、二人に打ち明けた。

 行為自体はつつがなく、特に何の問題もなく終えることが出来た。

 初めて女性と一夜を共にした和也は、知代が処女ではないことに少しショックを受けたようだが、そんな素振りは一瞬だけで、優しく知代を包み込んでくれた。
 不器用で慣れない手つきは、知代の体を満足させることは出来なかったが、恋人とのセックスという、その行為は知代の心を満足させた。

 志穂とのセックスがなければ、もしかしたら、この心の充足は味わえなかったかもしれない。

 ただひとつ、和也は不満そうにしていたことがあった。
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