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第9章 十二月　歌うためなら、性を、体を

　ライブ当日。
　この日は衣装は自分で持ち込んだ。

　白いワンピースと、衣装として使えるかも、と思い買ったピンクのジャケット。

　白のワンピースは、曲調を問わず着ることが出来るし、それにピンクのジャケットを合わせたのはアップテンポの新曲のためだ。
　得意のバラードの時にはジャケットは脱げばいい。

　知代のほかにも数組のアーティストの参加したライブは大いに盛り上がった。
　チラシを受け取ってくれた人で顔を覚えている人は、半分も来ていなかったが、他のアーティストが目当ての客もいて、五十脚の椅子は全て埋まり、立ち見と合わせて百人以上の集客があった。

　知代は新曲を含む三曲を歌い、最後には出演者全員で「ジングルベル」を歌い、ライブは終了した。

　表向きのライブは。