この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
知代の性活
第10章 一月 乱れる姿を自分で見ながら
射精して少し冷静を取り戻した続木は、すぐに肉棒をズボンに納める。
ちょうど曲が終わり、知代が体を起こした。
冷静になってみれば、大それたことをことをしてしまったと思わなくもないが、してしまったものは仕方がない。
幸い知代は気付いていないし、どうにか切り抜けられるだろうと自分に言い聞かせた。
気を落ち着けようと、続木はスタジオを出て自動販売機コーナーに置かれた灰皿へ向かう。
知代も付いてきて、自動販売機と灰皿の前に置かれた、古びれた黒い長椅子に腰を下ろした。
「…?」
いぶかしむように下ろした腰を上げ、尻に手を当てる。
バレたか、と思いつつも通路の向こうに見えるスタジオの出入り口の方へ目をやったまま煙草を吸い続ける。
外はいい天気のようだ。正月だから少ないものの、時おりスタジオの前を通る人が見える。
横目で知代を見れば、続木の精液の付いた指先を鼻に寄せ、ひくりと鼻を蠢かしている。
何か言ってくると思ったが、煙草が根元まで灰になるまで待っても、知代は何も言ってこなかった。
再び横目で見てみれば、泣きそうな顔でこっちを見ている。
声をかけようとして、言いあぐねている、そんな様子だ。
「あ、あの…」
続木が二本目の煙草に火を付けた時、おずおずと知代が声をかけてきた。
「何ね?」
「あの…これ…これって、あの…ですよね?」
「聞こえん。はっきり言うてくれ」
「これって…あの…あの、精液…ですよね…」
「知らん。何でそれが精液だと?」
「あの…手触りとか…臭いとか…」
カチリ、と続木の性欲に再び火が灯る。
若い男のように激しく燃え上がる炎ではない。埋み火のように、暗く小さな隙間で燃え続けるような、そんな火だ。
ちょうど曲が終わり、知代が体を起こした。
冷静になってみれば、大それたことをことをしてしまったと思わなくもないが、してしまったものは仕方がない。
幸い知代は気付いていないし、どうにか切り抜けられるだろうと自分に言い聞かせた。
気を落ち着けようと、続木はスタジオを出て自動販売機コーナーに置かれた灰皿へ向かう。
知代も付いてきて、自動販売機と灰皿の前に置かれた、古びれた黒い長椅子に腰を下ろした。
「…?」
いぶかしむように下ろした腰を上げ、尻に手を当てる。
バレたか、と思いつつも通路の向こうに見えるスタジオの出入り口の方へ目をやったまま煙草を吸い続ける。
外はいい天気のようだ。正月だから少ないものの、時おりスタジオの前を通る人が見える。
横目で知代を見れば、続木の精液の付いた指先を鼻に寄せ、ひくりと鼻を蠢かしている。
何か言ってくると思ったが、煙草が根元まで灰になるまで待っても、知代は何も言ってこなかった。
再び横目で見てみれば、泣きそうな顔でこっちを見ている。
声をかけようとして、言いあぐねている、そんな様子だ。
「あ、あの…」
続木が二本目の煙草に火を付けた時、おずおずと知代が声をかけてきた。
「何ね?」
「あの…これ…これって、あの…ですよね?」
「聞こえん。はっきり言うてくれ」
「これって…あの…あの、精液…ですよね…」
「知らん。何でそれが精液だと?」
「あの…手触りとか…臭いとか…」
カチリ、と続木の性欲に再び火が灯る。
若い男のように激しく燃え上がる炎ではない。埋み火のように、暗く小さな隙間で燃え続けるような、そんな火だ。