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知代の性活
第11章 二月 性も根も果てるまで
 電車に揺られて一時間半。そこからバスで三十分。
 合計二時間を費やして、知代は会場に着いた。

 少し山を登ってきたせいか、さほど離れていないとはいえ東京よりもずっと寒い。
 
 白と黒のボーダーニットのワンピースに黒のタイツ、その上に長いダウンコートを着て、息を白くしながらキャリーバッグを引く。

 イベントは明日、今日はリハーサル。そして地元の人達との打ち合わせがある。
 会場であるキャンプ場に着くと、地元自治体の会長が出迎えてくれた。

 六十代くらいの人の良さそうな男だった。
 遠くまで足を運んでくれて、と言いながら知代の荷物を持ってくれた。

 キャンプ場には新しく建てられたコテージが四棟。
 キャンプ場の四隅に一棟ずつ建っている。

 会長が言うには、このキャンプ場が観光客の半分以上を呼び込んでくれているらしい。
 冬でも近くの川で魚釣りを楽しむ客が訪れるらしく、安く泊まれるようにとキャンプ場を地元が援助して建てられたらしい。

 その一棟が知代の宿泊用にあてがわれた。
 明日は、イベントMCの女性と一緒に宿泊することになるらしい。

 その女性はもうすでに会場で打ち合わせの最中だという。
 MCともなると、たくさん決め事があるんだろうな、と思いながら知代はコテージに入る。

 小さなコテージは、長方形の十畳ほどのリビングダイニング、その左右にキッチンと、バス、トイレが並ぶ。
 その左右の上階に二部屋ずつ寝室がある。

 リビングダイニングは吹き抜けになっていて、寝室へ続く階段を上がり、廊下からリビングダイニングが見下ろせる。
 大きく窓が切り取られ、狭いながらも開放感がある。

 普段は、ここに何人かの客が同宿することで、宿泊費を安く抑えられるらしい。

 寝室は、ベッドと小さな机があるだけの、本当に寝るだけの部屋だったが、キャンプ場で一日遊び、リビングで夜まで騒げば、後は疲れて寝るだけだから、これで十分だと知代は思う。
 
 新築の木の香りを嗅ぎながら、一時間ほどでリハーサルが始まりますので、それまでゆっくりしていて下さい、と会長が運んできてくれた紅茶を寝室で飲みながら、荷物を解く。
 外は寒かったが、コテージの中は暖房が効いていて暖かく、ダウンコートを脱いでも平気だった。
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