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知代の性活
第11章 二月 性も根も果てるまで
 新堂は知代の体を蹂躙した後、また夜に楽しませてもらうからな、と言い残して出て行った。

 乱れた服を直していると、地元自治体からイベントのお手伝いとして参加しているボランティアスタッフが、リハーサルの時間です、と呼びに来た。

 ステージに行くと、そこにも見知った顔が二人。

 ボランティアスタッフが「イベントのプロの方に来て頂きました」と知代と引き合わせる。

 わざわざ紹介されるまでもない、知代のよく知る二人だった。

 知代の登録するイベント会社のスタッフ『ジョイフル・スタッフ』の社員の中山と、アルバイトスタッフの藤井。
 中山がイベントディレクター。アルバイトスタッフの藤井がそのアシスタントとして、それぞれ、イベント素人の地元自治体のスタッフを指揮する。

 知代は内心臍を噛む。
 
 知らなかったとはいえ、今までに知代を犯した男が三人も集まってしまっている。
 自分以外の男が知代と関係を持っているということまでは知らないだろうが、中山も藤井も隙あらば知代を襲おうとうかがっているのは、二人の顔を見れば一目瞭然だった。

「久しぶり」

 藤井が声をかけてくる。

「最近仕事入ってないよね」

 今度は中山。

 知代は年が明けてから、秋葉原で週に一度ステージに立っている。
 知代のステージは『裏』での人気もあって、毎回大盛況で、少なくない額のギャラを貰っていた。
 毎週ずっと同じ曲を歌うわけにもいかず、新曲も作らなければならないし、その分ボイストレーニングにも熱が入る。

 結果、知代がイベントスタッフとして勤務する日は減ってしまっている。
 ギャラの金額が思ったよりも多いので、実家暮らしの知代は、贅沢さえしなければ無理してバイトをする必要も無くなっていた。
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