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知代の性活
第11章 二月 性も根も果てるまで
「初めて歌ってるの見たよ」
「恥ずかしいな。どうだった?」

 うん、と和也は頷いて、小さな声で恥ずかしそうに「とっても可愛かった」と言った。
 聞いている知代が赤面してしまうほど、和也は恥ずかしそうにもじもじと言う。

「う、うん…ありがと」
「うん…」

 ちょっとの沈黙。

 二人は目を合わせると、どちらからともなく、小さく微笑み交わす。

 静かに唇を近づけた。
 これ以上をする時間はないし、この後まだステージが控えてるから、そこまでをするつもりもない。

 大好きな彼氏がライブに来てくれて、喜んでくれた。
 歌った後一緒にいれて、そしてキスをした。

 それだけで知代は十分満足だった。
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