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知代の性活
第11章 二月 性も根も果てるまで
 藤井が去った後、ステージ付近でチラシを配った。
 午前のステージが全て終わり、今は来場者は屋台を覗いたりベンチでビールを煽ったり、芝生に引いたシートに寝そべったりと、思い思いに寛いでいる。

 和也も手伝ってくれて、思っていたよりもずっとたくさんのチラシを配ることが出来た。
 午前中のステージの感想を言ってくれる人もいて、新堂や藤井に犯されたのには心が重かったが、そんな気持ちが救われるような気がした。



 しばらくそうしていると、今度は新堂が近寄ってきた。
 体を硬くする知代に、新堂は構わず声をかける。

「会長さんが、ステージを見て今後もお願いしたいと言っててね。今ちょっといいか?」

 和也がいる手前、にこやかにそう言った。
 
 今後、というのは次からも呼んでもらえる、ということだろうか。
 同じことを思ったか、和也は嬉しそうに知代を見ている。

 和也を待たせて、会長がいるという新堂の家へと向かった。
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