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知代の性活
第12章 三月 夢を叶えた少女
 ─いつから歌手を目指していたんですか?

「小学校の頃かなぁ? 気が付いた頃には絶対歌手になるって決めてました」

 ─知代さんのHPでは、ギターを持っている写真が多いですが、他にも楽器は出来るんですか?

「ストリートライブでは、手軽に持ち運べるギターを使うことが多いですね。
 その前からずっと、ピアノをやってましたよ」

 ─曲は全部自分で作ってるんですか?

「はい。作詞も作曲も自分でやってます。ボイストレーニングの先生とか、プロデューサーの重倉さんとか、このお店のオーナーさんにアドバイスもらったりもしますよ」

 ─今日の服可愛いですね。お店の衣装ですか?

「あはは、ありがとうございます。実は私服なんです。
 頑張ってお洒落してきました。褒められると恥ずかしいですね」


 そんなふうに、知代は質問に答えていった。

 知代にとって、照れくさくも楽しい時間だった。
 少しずつ、自分のやってきたことが実を結んでいる。

 そう思えた。

 そのためなら、この先も歌えるのなら、重倉や才藤に抱かれるくらい何でもないような気がした。

 この生配信は、無料で誰でも見ることが出来る。
 『裏』の客も見ているが、重倉に言われ性的な質問は自重していた。

 後でもっと、楽しいものが見れるから、と言われていたから。


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