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知代の性活
第3章 六月 断れなくて、自慰
 荒い息を繰り返す知代に、長田が最後の一本を示す。

 大きさは一回り大きく、膣内に挿入される部分の上に、クリトリスを刺激する突起がある。
 形自体はよくあるものだが、これも材質が違う、と長田は得意気に説明する。

 より人間に肌に近づけるために─

 そう言って長田は、呆然とソファに横たわる知代の耳に、その声が入っていないと気付いた。
 手に持たせると、思ったよりも柔らかいでしょう、と長田は微笑む。

 荒い息を繰り返す知代の口の中に、それが入れられた。

 途端に覚醒し、幼い頃の思い出が頭を駆け巡る。
  
 吐き気と嫌悪に襲われるも、絶頂した後の体には力が入らず、せめてと手を添えれば、それが長田から見れば、苦しそうな顔でフェラチオをしているように見え、余計に興奮を掻き立てられる。
 
 これは男の人のものじゃない…
 
 知代は自分に言い聞かせながら耐えた。
 
 男性器のような、いやな生理的な硬さや温度は持っていない。
 それで知代はかろうじて耐えることが出来た。

 ぐったりと力なく横たわる知代の足が、再び大きく開かれる。

 今まで見たこともないような、穢れのない、ほとんど処女の知代の女性器を、長田は改めてまじまじと眺める。
 若い社員が知代の上体を起こし、さらに大きく開いた足の根元、ぐっしょりと濡れたそこに、長田のいちばんの自信作であるそのバイブが押し込まれていく。

「んんあ…くっ…!」

 色気のない、知代の喘ぎ声。
 本能の上げさせるその声は、媚の色がない分、体を駆け巡る快感を男にダイレクトに伝えさせる。

 知代はバイブが沈むたび、ビクビクと体を震わせる。

 根元まで沈み込むと、分岐した突起が知代のクリトリスに押し付けられる。
 長田が根元にあるスイッチを入れると、バイブは小刻みな振動を始めた。
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