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知代の性活
第5章 八月 初めて喉を通る感触
 初めて耳を舐められた感触に、背筋がぞわぞわと粟立った。
 新堂は、両手で尻肉を鷲摑みにし、舌が知代の耳を舐め、耳たぶを甘噛みする。

 なんとか体を離そうともがく知代だが、新堂の膨れた腹がぴったりと密着して、手を入れる隙間もない。
 太っている分、体重もある新堂に壁に押し潰されるようにされ、身動きすらままならない。
 それどころか、圧迫され息をするのでさえ難しいくらいだ。

 酸欠の頭は思考を鈍らせる。
 必死にもがくも、新堂の体はぴったりとくっついて離れず、耳を舐められる不快感は嫌悪を強く呼ぶ。

 いつの間にか新堂の膝が、知代の足の間に割って入り、股間に押し付けられている。
 新堂が少し体を離し、息苦しさから解放されたかと思うと、今度は胸を激しく掴まれた。

「痛い…っ!」

 思わず悲鳴を上げる。
 それでも新堂の手は緩みを見せず、ぎゅうぎゅうと揉みしだかれる。
 
 力いっぱい新堂の手首を掴み、引き離そうと試みるも、男の力には勝てず、知代はきつく目を閉じて耐えるしかなった。

 目を閉じたら、今度は頬に舌の感触。
 新堂は舌を伸ばして、べろべろと知代の頬を舐めた。

「ううっ…」

 あまりの気持ち悪さに知代が呻く。
 顎を掴まれて、向きなおされると、今度は唇を押し当ててきた。
 侵入しようとしてくる舌を、口をきつく閉めることで回避するも、その唇を舐め回される。
 
 シャツの裾から新堂の手が入り、ブラジャーの上から乳首をコリコリと刺激され、体が素直に反応してしまった。
 それに気をよくしたか新堂は、手首を離さないままの知代の手などものともせず、一気にシャツをたくし上げた。
 雨を吸ったシャツは胸を露出したまま、下に落ちてくることはなかった。
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