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莉愛菜と彼の主従関係~あなたのために~
第3章 夏の夜
「な、なに?!」
いきなりの事で驚いて目を見開くあたしに、海斗は面白そうに笑いながら
「花火に見惚れる莉愛菜が可愛い。」
そんな恥ずかしい言葉を恥ずかしげも無く口にした。
そんな海斗に、逆にあたしが恥ずかしくなって俯くと
「顔を上げろ、莉愛菜。」
顎を持って上を向かされる。
きっとあたし、今すごい顔が赤いはず。
夜だから暗いけど、花火が上がって明るくなったらバレてしまうかもっ。
お願いだから今だけ花火上がらないで!!
そんなあたしの想いもむなしく、とても盛大な花火が何発も上がった。
「莉愛菜、そんな顔するな。」
あたし今どんな顔してる?
花火そっちのけで降ってくるのは甘いキス。
頬の次は額、瞼、鼻先、そして唇。
あたしの顔にたくさんのキスの雨を降らせる海斗は、少し切羽詰まったように呟いた。
「ここでこれ以上できないんだから。」
そして耳元に唇を寄せて囁いた。
「帰ったら容赦しない。莉愛菜の声が掠れるほど鳴かせてやるからな。」
海斗に従順なあたしの身体はその時を想って甘く疼いた。