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莉愛菜と彼の主従関係~あなたのために~
第2章 莉愛菜と海斗



海斗の唇に付いたグロスを拭いてあげて、自分のグロスも塗り替えてなんとか準備は整った。

この辺ではとても大きな花火大会だからとっても楽しみ!!

ウキウキしながら離れを出るあたしを海斗は優しく微笑んで見つめていた。

屋敷の門の傍に寺井さんが車を用意してくれてる。

「寺井さん、なんだかすみません。」

寺井さんは会社に行くついでにあたし達を花火大会の会場付近まで送ってくれる事になったのだ。

「いいえ、気にしないでください。通り道ですし。」

寺井さんはまったく気にしてないかのように笑っている。

皆仕事で忙しいのにあたし達だけこんな楽しんでていいのかな?

すると寺井さんはあたしの考えてる事がわかったのか笑いながら口を開いた。

「海斗様はこの日の為に仕事をすごいスピードで終わらせてましたよ。
よっぽど莉愛菜さんと花火大会に行きたかったんですね。」

あたしは驚いた。

花火大会に行きたいと我儘を行ったのはあたしなのに、海斗はその為に仕事を頑張って終わらせてくれていたんだ。

これが、海斗の優しさ。
そう言う事をあたしには決して悟らせない。


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