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莉愛菜と彼の主従関係~あなたのために~
第5章 予兆
海斗は忙しい合間を縫って、あたしとの時間を作ってくれる。
”自分のためだ”
とか言ってるけど、きっとあたしが寂しくないように無理してくれてるんだと思う。
あたしが事故に合ったあの時、海斗自身もすごく不安定になっていたと聞いた。
だからきっとこの時期は、あたしだけじゃなく海斗も不安になってしまうのかも。
あたしは海斗を安心させてあげたいと思う。
今まであたしがしてもらった事を、海斗にも返していきたい。
ママ、見ててね。
あたしもっともっと強くなるから。
好きな人を守れるくらい強くなるから。
ママの墓前で決意を新たにする。
隣にはそれを知らない海斗が静かにママに手を合わせていた。