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莉愛菜と彼の主従関係~あなたのために~
第5章 予兆
「皆さんが、次期社長である私の結婚相手について不安に想うのも無理はありません。
私のような立場では、政略結婚というものが今でも当たり前にまかり通っている。」
不思議な話だが、こういう類の事は今も昔も変わる事が無いようだ。
「それによって得られるものは確かに大きいでしょう。
ですが皆さん。
私の父である社長と共にこの会社を大きくしてきた皆さんは、この会社が私の結婚だけでぐらつく様な会社だとお思いですか?」
俺の言葉に重役達の顔つきが変わる。
彼らには彼らのプライドがある。
小さな会社をココまで大きくしたという自信とプライド。
俺はそれに語りかけるんだ。
「皆さんがいれば、そんな事で揺らぐような会社じゃないと周囲にも証明できるでしょう。
どうか皆さん、私に力を貸してください。
そして、分かって頂きたい。」
俺がどれだけ莉愛菜を想ってるか。
この会社の事を大事にしてるか。