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キミといる場所
第4章 女子の悩み
週が明け、月曜独特の慌ただしさの中で
相田に個人住宅の件を報告した。

「まぁな、施主さんの気持ちもわからんでもないが…
その辺の舵取りをうまくやるのもお前の仕事だからな」

当然の事を言われヘコみかけたが、
肉パワーがまだ残っている私は
「やってやろうじゃん!」
という前向きな気持ちでいた。

反対に、どんよりと沈んだ花穂ちゃんが
資料のコピーを抱えてやって来た。
しっぽがシュンと垂れている。

「どしたの?」

「長谷川さんを誘ったら…断られました」

cocoliの店休は日曜日なので、
どこか遊びに行きませんか?と誘ったそうな。

「お休みの日も仕込みがあったりするから…って、
お断りされましたぁ…うー」

バカみたいにはしゃいだサタデーナイトを思いだす。

貴子さんのフォローがあるとはいえ、
一人で店の切り盛りをするのはなかなか大変な事だろう。
貴重な時間を使わせてしまったと、
長谷川くんにも謝りたい気持ちだった。

とは言え、
焼き奉行を自称し
食べ頃肉をどんどんお皿に盛ってくれる長谷川くんは饒舌で、
学生時代に友人とナンパした相手がおねえだった話なんぞは
涙が出るくらい笑わせてくれた。
ベイブレードの件、
次回はタンデムで飲みに行く話、
謎のメッセージも手のひらに残してくれた。

花穂ちゃんに言えない秘密を抱えたようで、
私は励ます言葉をかけられなかった。

しおれた私に相田が

「お前、疲れてんだろ。
午後の現場は俺が行くからお前昼で帰っていいぞ」

こういう心遣いが出来る相田の仕事ぶりは、
信頼を生む。
大手を辞め故郷のこの街で始めたこの事務所が、
安定した受注で滑らかに回っているのは
相田の細やかな仕事ぶりの賜物だ。

お言葉に甘えて帰らせてもらおうと、
昼までの段取りを考えながらパソコンに向かった。
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