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キミといる場所
第4章 女子の悩み
なんだかんだで仕事が長引き、事務所を出たのは夕方近くだった。
向かいの花屋の前で、立ち話をする貴子さんがいる。

「こんにちは」

「あら、これからお出かけ?」

「いえ、休日出勤の代休で帰ります。
って、もうすぐ4時だけど…」

貴子さんは笑って

「お疲れだったみたいだものね。
ハルが心配してたわよ」

ハル?
ああ、長谷川くんの名前…春樹だっけ。

アラフォーには見えない美しい貴子さんがそう呼ぶと、
なにやら艶かしい男女のなにやらを想像してしまい、
この変態め!とセルフ突っ込みを入れた。

「私も帰るところだったの。時間があるならお茶してかない?」

貴子さんの提案で、cocoliとは違うもっと郊外の大型カフェへ車を連ねた。
向かい合って落ち着いたところでカフェオレを注文する

「いつもご贔屓にしてくれてありがとう」

その言い回しの、古風でこなれてる感に水商売出なのかな?と思う。
案の定、cocoliを手伝う前は小料理屋で働いていたそうだ。
高校生の娘を持つシングルマザーで、
昼も夜も働きづめだったわーと笑った。

「ちょびっとだけど蓄えも出来たし、
ハルのお店を手伝うことになって
堅気の世界に戻ってきたというわけ」

「貴子さん、お料理上手だし客あしらいも上手いですものね」

可愛いハルを守るボディーガードもしてるんだと、貴子さんはまた笑う。
こりゃ最強のボディーガードだろうなぁ。

「お宅の花穂ちゃんも、いつも来てくださって」

「あ、あの子なにかご迷惑をおかけしてませんか?」

昼時の忙しい時間帯にまとわりつかれては、さぞや迷惑だろうと今更になって慌てる。

「一生懸命アプローチしてくれてるけど…ハルのタイプじゃないのよねぇ。気の毒だけど」

離婚してしばらく、長谷川くんの実家に身を寄せさせてもらっていたのだ、と貴子さんは語った。
思春期で難しい年頃の長谷川くんと両親の間に入って、進路や友人関係、恋愛の悩みも聞いてきたのだという。

学生服の長谷川くんを想像して、くすぐったい気分になった。
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