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キミといる場所
第7章 変化の先に待つものは
「な、なに?なんのこと?」

「なーんか菜緒さんって…
もっとガサガサしてたってゆーかぁ、
ピリピリしてたってゆーかぁ」

砂漠の針ネズミかっ。

「最近ミョーにしっとり丸くなりましたよねぇ」

「そ、そうかな」

「あ・や・し・い」

これ以上の追求から逃れるために
慌てて事務所を飛び出した。
師走の道は混んでいる。
渋滞の中、考えるのは長谷川くんの事だ。

私が変化したのだとしたら、
その理由は長谷川くん以外には考えられず、
花穂ちゃんにどう説明すれは良いものか…。

好きになったのは花穂ちゃんのが先だったんだよなぁ。

ノロノロ運転が赤信号に捕まる。

でもこういうことに先とかあととか関係ないよね。
脳が「ダメ」と言っても、
心が言うことを聞かないのが恋かもしれない。
私の心はもう走り出してしまった。

信号が青に変わる。
アクセルを踏んだ。

長谷川くんの心は、誰に向かって走っているのだろう。
cocoliの外で二人の時間を過ごすことはあっても、
それはほとんどが偶然からなるもので、
明日も明後日もその偶然が続くのかわからない。

交差点を右折する。

「でも…電話番号…」

どうして教えてくれたのかなぁ。
勇気が出ずに、まだかけたことがない。
私の番号は教えていない。
なぜ聞いてくれないんだろ。
繋がりたいと思ってくれたなら、
聞くよね、普通。

ああ、また渋滞だ。

『このお礼とお詫びは近日中に!』
お詫びって、何に対してのお詫びなの?
後かたづけのこと?
それとも、
私のアドレナリンを受け止めなかったこと?

ぐるぐるする思考が決着しないまま、
足場の組まれた現場が見えてくる。
スピードを緩めながら、
仕事脳にシフトチェンジした。
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