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キミといる場所
第11章 暖かな涙
「100歩譲って枕はアリだとしてもね、
なんでそれ持ってくるかなぁ」

着替え、歯ブラシ、枕、に並んで、

鍋。

「お仕事中の菜緒さんの食生活は、僕に任せてください」

長谷川くんはすっかりインフル脱却したようで、
お昼のメニューを考えている。
バタバタしたせいで、
私の熱もすっかり下がってしまったみたい。

山田くんが届けてくれたデータを、
自宅のパソコンに落としているところで
メッセージの着信音がした。

花穂ちゃん!

恐る恐る開いてみる。

『インフルエンザ、どうですか?無理してないといいなって思ってます』

『cocoliに行ったら、長谷川さんもインフルエンザで休んでいました』

『…偶然でしょうか?』

『お大事に』

ひー!

このままスルーしてしまいたかったが、
そうはいかない。

『ご心配ありがとう。迷惑かけちゃうけど、みんなにも宜しく伝えてください』

『長谷川くんのインフルエンザと、私のインフルエンザは、恐らく同一犯かと思われます。ごめんなさい』

すぐに既読が付く。

『やっぱり!そんなことじゃないかと思っていました…』

ああ、ごめん花穂ちゃん。
ほんと、ごめん。
土下座スタンプじゃ許してもらえないよね…。

『話せば長くなることです。出勤したらゆっくり説明します』

『長谷川さんが菜緒さんを好きだってことは、わたし気付いてました。だってずーっと長谷川さんのこと見てきたんだもん』

『……』

『cocoliのランチ、1年間無料にしてくれるよう長谷川さんに伝えてください』

『わかった…ごめんね』

『わたし結構オトナなんですよー』

真新しいカーティガンでピョンピョン飛び跳ねていた花穂ちゃん。
ああまた泣きそうだ。

『うん、びっくりした』

『これからは、花穂姐さんって呼んでください。お大事に&お幸せに』

『本当に本当に、ありがとう』

心配そうに様子を見ていた長谷川くんに抱きついた。
みんなみんな優しいよぉ。

わんわん泣く私の頭を、
長谷川くんは優しく撫でてくれた。
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