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キミといる場所
第12章 キミといる場所
それから私は休みの間、
完全仕事モード全開で過ごした。

すぐ近くにいる、
今も私の膝枕でうたた寝をしているイケメンの、
可愛い寝顔やドキリとする着替えシーンやアツい視線にも負けず、
ひたすらモニターの3D世界で家を建てていた。

頑張って頑張って頑張って完成したら…。

長谷川くんも私の鬼気迫る様子に恐れをなしたのか、
不必要にまとわりつくこともなく、静かに料理番に徹してくれていた。
おかげで1キロ太ったよ。
ありがとう、鍋。


「で、き、たぁ」

データに保存をかけて、私は大きくのびをした。
明日の出勤に間に合った。
そして…。

「完成?おめでとうー」

甘い香りと共に、長谷川くんが隣に座る。

「ヘーゼルナッツカプチーノ!」

「頑張った人に、ご褒美」

ほろ苦いカプチーノと、
ヘーゼルナッツのほんのりした甘み。
美味しい、嬉しい。

「泡、ついてる」

私を指して長谷川くんが笑った。
ああなんて癒される笑顔なんだろう。

この笑顔が、
7年間私を縛っていた見えない鎖を、
ふんわりと溶かしてくれたんだ。

「とって」

唇を突きだした。
今夜は、仕事が完成したら、
甘えるって決めてたんだ。
そして過去のすべてを上書きしてもらうんだ。

「甘えん坊」

近づいた唇が泡に触れた。
舌先ですくいとる。
そのまま私の唇をなぞり、
上唇をチュっと吸う。

私はその舌先を探して唇を開く。
滑り込んできた甘い彼の舌の味を、
確かめるようにゆっくりと受け止める。

「はせ…がわくん…」

彼の腕が肩を抱き、
ゆっくりと背中に下りてくる。
私も同じように背中に腕を回し、
広い背中のカタチを感じる。

互いの舌が情熱を帯びた絡み合いになり、
漏れる吐息がスピードを増す。

「菜緒…全部、ほしいよ」

「私の…カラダ中全部、長谷川くんでいっぱいにして…」

再び狂おしく唇を重ね、
そのままふたりだけの夜に落ちていった。




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